源 範頼公の墓

雪の中、カバカサマは昔の姿そのままにひっそりと。

近くにりっぱな五輪塔がありました。



 以前より気になっていた源範頼の墓を訪ねる。昭和年代に建立されている墓はすぐに見つかりましたが、周りに有名な源平公達の名前が刻まれた墓が、範頼公と日吉御前を守るように林立し驚きました。何かの気持ちから供養されているのでしょう。しかし、安達氏の描かれた洞穴のようなものは見つからず山を降ります。偶然、ふもとで村の方に出会い、訳を話すと案内してやるとのこと。

 降雪を踏みしめながら、スコップを持った村の方の後をついてしばらく行くと、竹や木々の間からそれらしきものが。何度も見ていたスケッチそっくりの洞穴がありました。中は人がそのまま立てる高さで、大小の石組みで出来ています。石室といった感じでしょうか。天井には大きな一枚岩が乗っていました。真中にこれもそのまま、小さな三つの石が積んであり、確かに五輪塔の宝珠の部分であるように思います。安達氏の見られたものと全く同じものを目にすることができ、大変感動しました。案内していただいた方に深く感謝し、またこの山のいろんなことも教えていただき、不思議なご縁を感じました。誰の足跡もない新雪の中で見た光景はとても新鮮なものでした。'05 1/25

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