高善寺と佐々木小次郎

佐々木小次郎が生まれたとされる水間谷についてまとめてみました。
この谷は総称して水間谷とよばれ、南東より北西に向かって流れる水間川に沿って、市野々・柳・水間・赤谷・南中・大谷・殿・北坂下・長谷・室谷 の10区があります。この谷の信仰を集める松が嶽神社は、雨乞いの神として泰澄大師の開基とされる「権現さま」で雨乞いの祈祷と花笠踊りの伝承が残されています。

水間谷は太閤検地までは「水間」と「長谷」の2区としてよばれ、近世に入り慶長6(1601)年越前67万石の福井藩として秀康入封以来福井藩に属し、公領として幕府直轄の支配が続けられました。昭和31(1956)年今立町として合併するまで、水間谷10区は共通した変遷をたどってきました。

地形より古代文化を考えますに、池田町と尾根伝いに隣接し、来光を遥拝する地として、柳区の平等寺、南中の須波阿津疑神社、室谷の水間神社があります。滝谷の麓に高善寺があり、五輪塔などが数多く発見されているなど山岳信仰の暁天夕天の素朴な形が残されている土地です。
(参考資料 今立町誌)
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