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舟渡聟(ふなわたしむこ)

 聟が初めて妻の実家に挨拶に行く途中、渡し舟に乗る。酒好きの船頭は、聟の持つ酒樽に目をつけ振舞うよう迫るが、断わられると舟を漕ぐのをやめたり、激しく揺らしたりして強引に無心する。聟は仕方なく酒を飲ませ、軽くなった酒樽を持って舅宅へ出向く。やがて外出していた舅が帰宅するが、舅は聟の顔を見てびっくり仰天。舅こそが先ほどの船頭だったのだ。舅は様を変え、顔を隠して対面するのだが・・・。
 舟に乗っている様子が棹一本で表現されるなど、狂言のマイムとしての面白さがあります。舅と聟の掛け合いの妙をお楽しみください。