忠魂碑前のもみじはきれいに紅葉していた。この急な岩肌に立つ碑は背丈の二倍ほどもある巨石であり、どのようにしてここまで運ばれ建てられたか、今でも語り草となっている。花筐公園広場のすぐ上に位置し大変見晴らしもよい。ここから粟田部を一望しながら遠く継体大王の世界を思い浮かべるのも一興だが、つい最近、この碑を囲むように出征前だろうか、周りに大勢の兵士が立ち並ぶ記念写真を見た。それぞれの時代がそれぞれのカラーを出しながら、この碑の前を通り過ぎていったのだ。夕刻より雪ガミナリかとも思える荒れた天気になったが、この時は少し青空も覗く穏やかな天気でもみじの紅葉がまぶしいほどであった。大部分のもみじはまだ紅葉とまではいかず緑葉に水滴を光らせていた。2006 11/15

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